Retaliation




おう、久しぶりだな、マスター。なに、お見限り? そう言うなよ。悟浄さん人気者だからさ、女の子たちがなかなか放してくれないのよ。
なら、そっちに行けばいい? つれないこと言うねマスター。俺だって時々はゆっくり腰を据えて呑みたい日だってあるわけさ。特に今日みたいないい日はね。
なんだか嬉しそうだって? へへ、分かる? 今日はさ、思いがけないめっけもんがあった気分なんだわ。めっけもん…つか、宝物、なんだろうな、奴らにとっちゃよ。
詳しく聞かせろ? いいねえ、そうこなくっちゃ。こっちもさ、誰かに話したくてうずうずしてんのよ。

あのでかい寺に、生臭坊主がいるだろ?
なに? 坊主なんざみんな生臭だ? 言うねえ、マスターも。けどよう、俺が言うのは、その中でも生臭も生臭の、金髪坊主のことだぜ。
三蔵法師様? よせやい、確かにそんな呼び名も持っちゃいるようだが、俺に言わせりゃ、あんなのただの生臭鬼畜坊主よ。ついでにハゲも入れといてやるかい? そいつをさ、出し抜いてやったんだぜ。この悟浄さんがよ。

あの寺に、チビ猿がいるだろ?

ああ、そうそう、悟空のことだよ。なんだい、マスターも知ってるのか。どこへでもちょろちょろ顔を出す奴だな、まったく。
そいつが一人で町をフラフラしているのにばったり会ったのよ。珍しい? マスターもそう思うだろ? いつもはあのハゲがべったりくっついていやがるもんな。まるで嫁入り前の娘を抱えたような…つか、ありゃあすでに、女衒が女郎を見張ってるような目つきだな。やたら殺気立ちやがってよ。

まるで、下界にゃ、悪い虫だらけって面構えだぜ、やつぁ。

なに? 違いない? へへ、まあな、あの猿の油断丸出しの顔を見てると、ちょっとからかいたい気分にはなるわな。

で、な。今日も悟空の奴、訳もねえのにヘラヘラしながら歩いてんのよ。
なに、あれはヘラヘラじゃなくて、ニコニコだあ? マスター、あんたも大概だな。

まあどっちでもいいや。んでその悟空がニコニコ?しながら走ってくるわけよ。俺の名前を呼んで、手を一杯に振ってな。まるで生き別れの父親にでも会ったみたいな喜びようじゃねえか。俺も柄にもなく、ちょっぴり絆された気分になるわな。
夕べはいいカモがいてな、悟浄さん、ご機嫌だったのよ。懐は暖かいしさ、ちょっとはチビ猿を構ってやってもいい気分だったのさ。
なにより、貴重じゃねえの、三蔵の干渉を受けずに悟空を構い倒せるチャンスなんてよ。
肉まんの一つでも奢ってやって手懐けて、それで多少は点を稼いでおくかなって、そんな下心もあったんだぁね。

ああん、俺はあのハゲの仲間なんじゃねえのかって? よせやい、あいつぁ俺のことなんざ使い捨ての便利な道具ぐらいにしか思ってねえのよ。
寄ると触ると河童だの赤ゴキだの言いやがって…いや、そりゃ主に猿の方かな。

いずれにせよ、あのハゲの眼中には、猿しか映ってねえのさ。

それで、そう悟空の話だっけ。俺ぁよ、真っ先に三蔵のことを聞いたね。煩い保護者様は今日はどうして一緒じゃねえのかってよ。

だってそうじゃねえか。悟空に飯一つ食わせるのだって、三蔵は自分の目の届かないところでは渋い顔をするんだぜ? からかうにしても放置するにしても、三蔵の目のとどかねえところでしたほうが、後々楽じゃねえか。
するとよ、悟空のやつ、なんとも中途半端な顔をしてよ。今日は三蔵はいねえって言うんだよ。隣の町まで、急な用で説法に行って、帰りは明日なんだと。
それで、坊主どもが、明日まで町でも見て来いって小遣いをくれたって言うじゃねえか。

ははあ、俺はピンと来たね。悟空の奴、あの寺じゃ毛嫌いされてっからな。体よく追い出されたに違いねえんだぜ。
でも悟空の奴は、そんなこと毛ほども疑ってねえの。泣ける話じゃないのよ。坊さんが外に追い出してくれたのも、形ばかり小遣いをくれたのも、みんな善意から来るものと信じて疑わねえんだぜ。
まったく、お人よしにも程があらあ。

何、かんぐりすぎだ? そんなことねえって。だって悟空の持ってた小遣いを覗いてみたんだが、ありゃあいくらガキだって言っても、町の宿屋の一泊分にも当たらない小銭なんだぜ。あれで一体どうするつもりだったんだか。
ま、もっとも、寺の奴らも、俺のところに転がり込めば一泊くらいどうにでもなるって計算をしたのかも知れねえがな。

だからよ、しょうがねえからさ、俺んちに来るかって聞いてやったんだ。八戒? マスター、あんたまで勘違いしてやしねえか? あれは俺のうちだっての、お・れ・の! 
どいつもこいつも俺が間借り人みたいなこと言いやがってよ。

生憎その八戒は、用事があるとかで、今日は家を空けてるんだ。だからゆっくり骨休めのつもりだったんだがよ。
ま、猿の1匹くらい構ってやってもいいかなって思ったんだよな。

そうしたら悟空の奴、生意気に行きたいところがあるって言うんだぜ。三蔵がいないから、いい機会なんだとよ。

そう聞いちゃ興味が沸いてこないかい、マスター。三蔵が悟空に甘いのは周知の事実だが、悟空の奴だって普段は三蔵にべったりで、離れる事なんて考えてもいませんってな従順な顔してくっついて歩ってるんだぜ。
それが、三蔵がいないからいい機会だってのは珍しいじゃねえか。

だからよ、ついてってみたのよ。その、悟空が行きたい所って言うのによ。
そうしたらよ、たまげるじゃねえか。どこへ連れて行かれたと思う?

花街の外れにさ、最近できただろ、そうそう、マスター反応が早いねえ。このスキモノめ、へへ。

そりゃあな、いくら三蔵サマが猿に甘いって言っても、覗き部屋がどんなところかなんて説明はしちゃくれねえし、ましてや入らせちゃくれないだろうさ。仮にも聖職者サマじゃあな。

だけどよ、悟空には三蔵の苦労なんて分かっちゃいないのさ。
確かに覗き小屋、なんて、楽しげなネーミングだからよ、祭りの出し物小屋なんかと同じだと思ってやがるんだぜ、あいつぁ。
そりゃあもう期待に満ちた目をしてよ。どんなものだか1回見てみたかったって…笑っちまうじゃねえか。

それでもなんだか、罪悪感で一杯ですってな顔をしてよ、これから入るからなって何度も俺に向かって宣言するのさ、あの猿は。小銭握り締めてよ。
きっと俺にも一緒に入ってもらいたかったんだろうさ。
なんだかんだ言って、あいつぁまだガキだからな。可愛いったらねえのよ。

そのときに悟空の持ってる金を覗いたんだよ。そうしたら、飴の1個も買ったらスカンピンになるような小銭じゃねえか。
それじゃ到底入れやしねえよって言ってやったらよ、とたんに悟空の奴、シュンとしちまってさ。
ま、考えてみりゃそうだよな。寺の坊主どもが、そんな怪しげなところに入れるような大金、悟空に持たせるわけがねえ。

だけどよ、おもしれえじゃねえか。三蔵が大事に大事に囲い込んでる悟空だぜ。そんな人生の裏街道みたいなところなんて知らないに違いねえや。
見せてやったら、どんな顔すると思う? てゆーか、悟空より三蔵に一泡吹かせてやれそうじゃねえの。

だからさ、奢ってやることにしたのよ。なにをって、だからもちろん、その覗き小屋だって。なに眠たいこと言ってるんだよ、マスター。元気な男の子なら、誰だって一度は通る道だぜ。これぁ俺の仏心ってもんだよ。
ずいぶん邪悪な仏心だあ? はは、違いねーや。

んでよ、ここからが本番だ。マスター、あんただって決して嫌いな話じゃねえと思うぜ。まあ、大人しく聞いてろって。

小屋の中はよ、まだ日も高いうちから結構盛況なんだよ。
あの小屋はさ、入ったら真ん中にステージがあって、それを取り囲むように小部屋が連なってるだろ。そうそう、マスター詳しいねえ。
その小部屋を取り巻くように廊下があってさ、そこが一通になってて誰かと顔を合わせたりせずに出入りできるようになってるんだよ。小部屋にはさ、ちょっとしたベッドなんかもあって、連れ込みもできるようになってるんだよな。

夜ともなれば、もっとえげつない見世物もあるようだが、まだ明るいうちってんで、ステージには踊り子が一人上がってるだけだったな。
マスター知ってるか? あの桃香って踊り子がいるだろう? そうそう、さすがマスター、隅に置けねえや。あの子が一人で奮闘してたのよ。

なに? ガキ連れでよくもぐりこめた? そこは悟浄さんの顔ってもんだぜ。それとちょっぴり多目のチップのおかげだな。
どの道、あんな倫理にもとるような商売だ。お足さえちゃんとしてりゃ大体オッケーなもんよ。

そんなことより、悟空だよ。あてがわれた部屋に入るなり、覗き用の小窓に取り付いてよ。
さぞかしイイもんでも見られると思ってたんだろう、だけど、見えたのは桃香の裸だけでさ、すっかり当てが外れたらしいのよ。
つまんねえって、大声で叫びやがってよ。まったく、ガキだったらねえのよ。

ま、もっとも俺も、どうせそんなこったろうって予想はついていたがね。
せっかく安くねえお代を、それも2人分も払ったんじゃねえか。ちょっと待てって猿を諌めてよ。まあせいぜい、入場料分ぐらいの元は取っとかなきゃ、こっちも治まりやしねえ。
ま…覗くぐらいでこの悟浄さんの暴れん坊が治まるわけもねえがね。

だけど、もう1回覗き窓に取り付いて、俺はぎょっとしたね。桃香の奴、明らかに俺っちの窓しか狙ってねえでやんの。きっと猿の馬鹿でかい声が聞こえたんだろうな。

桃香も、若い頃には相当鳴らした口だからな。盛りをすぎたとはいえ、今でもそれなりに、自分の体に自信はあるんだろうさ。
それを、一目見るなりつまんねえって叫ばれたんじゃよ…意地になる気持ちも分からねえでもないねえ。

なんもつけてねえ体を大きく開いてよ。もう、そりゃあ見ものだったぜ。
マスター、あんた一緒じゃなくて残念だったな。かつての町一番の売れっ娘の手管、じっくり拝ませてもらったぜ。

まだ終わんねえって、マスター。こっからが本題だっての。悟空のことだよ。

あいつ、俺が夢中になって覗いているもんだからよ、興味を持ったらしいんだ。
俺の隣で、俺と同じように窓に取り付いてよ。最初はブツブツ言ってたんだけどよう、そのうちだんだん静かになってきたのさ。

ああん? そりゃ奴だって、まともな男の子だったって話さ。

そのうちよ、俺の袖を引っ張るのよ。なんだと思って見てみたらよ、あのでかい目を潤ませてな、俺に訴えかけてくるのよ。

だからよ…あそこが痛えんだと。

三蔵の奴、罪な奴だぜ。悟空はああ見えて年齢は結構行ってるんだ。
そりゃ、いいものを見りゃ、元気な男の子としちゃ、いろんな変化があるだろ。その辺のこと、全然教えてやってねえらしいのよ。
どうしよう、悟浄って、そんなの自分で何とかしろっての。ちゃんと個室なんだからよう。

そうしたらさ、やり方がわからねえって言うんだぜ?

おいおい、まいったねって思ったよ。まさかあの年で、そんな処置の一つもしたことねえなんて思わねえじゃねえか。
そう言ったらさ、猿のやつ、なんて言ったと思う?

こういうのは、三蔵がするから、自分ではするなって言われてるって…こうだぜ?

呆れちまうよなあ、三蔵の奴、あんな取り澄ました顔してよ、ずいぶん悟空を可愛がってると思ったら…そんな意味でも可愛がっていたなあ…ま、予想がまるで付いてないわけでもなかったけどさ。

だからさ、へへへ、俺がしてやることにしたのよ。

なに、悪党? 馬鹿いうなよ。もうそのちっちゃいのぁ破裂寸前で、悟空なんか腰砕けになっちまってるんだぜ? 
そこで放置する方がよっぽど悪党じゃねえのよ、へへへ。

個室ってのはうまい考えだねえ。何してたって、時間限りなら、誰にも知られやしねえ。
いかにも仕方なくを装ってな、悟空に全部脱げって言ってやったのよ。
アイツは疑うことを知らないねえ。上半身は簡単に脱ぎやがった。でも、下半分は、足が震えてなかなか脱げねえのよ。
着たままってのも、乙かなあってね、ゆっくりジッパーを下ろしてやって、そこに手を突っ込んでみたのよ。

そしたらさ、触れるか触れねえかのうちに、ビクッて、震えんのよ、悟空のヤツ。
声がさ、また、子猫が母猫にするみたいな、甘い声でよ、それがいやぁって…ぜんぜん嫌そうじゃねえの。

悟浄さん、思わず張り切っちゃったね。三蔵もなかなかいい教育してるってなもんさ。

まずよ、悟空のパンツを押し上げてるそこの天辺を、そりゃあ丁寧になぞってやったのよ。
悟空のパンツ? マスター、あんた大抵マニアックだねえ、寺で支給されてるんだろうよ。真っ白で色気もクソもねえパンツだったよ。
だけどよ、あれとお揃いのを三蔵も履いてると思ったら…かなり笑えるねえ。

話逸らさすない、マスター。
そのパンツ、生意気に、先っぽの当たる部分がしっとり湿ってんのよ。先走りがにじみ出てるんだぁね。
その湿ったところを重点的に、指先でこね回してやると、そりゃあいい声で啼くのよ。どうやら、触らせなれているらしくてさ、自分から足を開いて、押し付けるように体を逸らすのよ。
さっきの桃香じゃねえけど、そんじょそこらの娘たちにもちょっとねえような、イイ眺めなんだぜ。

小窓の方からは、桃香のヤツが出してる挑発的な声がずっと響いてるしよ、目の前の悟空はと見れば、これがまあ、真珠をまぶしたみたいな綺麗な肌なんだわ。
もう悟浄さんうずうずしちゃってなあ。きゅっと握りこんでやったのよ。
そうしたら悟空のヤツ、ひっ…て、なんとも色っぽい声を出してな、簡単に果てやがった。

それがよ、それだけじゃ終わらねえんだぜ。また俺の目の前でむくむく立ち上がってきやがんの。
どうやら三蔵様のお仕込みは、相当なもんだぜ。

え? それでどうしたって? そりゃあ続行よ。決まってるじゃねえの。
そんなところでお終いにされたら辛いの…男たる身なら、誰だって分かってるんだろう? 
ああ、親切だよなあ、俺ってさ。

パンツ濡らしやがって、しょうがねえなあって言ってさ、ズボンとパンツを取ったんだよ。
その頃には、悟空のヤツ、なんだかトロリとした目をしてよ。大して抵抗もしねえの。

改めてヤツの裸を見て、俺ぁ息を飲んだね。三蔵が大事に囲い込むわけだよ。

もとから綺麗な肌なあ知ってたが、全身朱を刷いたところはそりゃあもう…絶品だったぜ。
ああいうのこそ本当にもち肌って言うんだよ。こう、手を這わすと吸い付いてくるような肌でよ。
あの金晴目も、もしかすると色素が多少薄いのかもな。乳首なんて綺麗なピンクでさ。そうそうお目にかかれる代物じゃねえよ、ありゃあ。

そんでさ、また、感度がいいんだ。

ちょっと乳首を撫でてやっただけで、細い体がしなってさ、ぴくぴく震えるんだぜ。
あんまり可愛いからさ、両足を抱えてこじ開けて、パックンしてやったのさ。
もちろん、ちゃんとベッドに移動してな。

俺の口に全部治まるような可愛らしいもんだったからさ、俺様の技術のすべてを駆使して、そりゃあイイ思いをさせてやったんだぜ? 
え? 味? マスター、食いつきがいいねえ…そりゃあイイ味だったぜ。…かなり青臭かったけどな。

2回イかせてやったからさ、悟空のヤツグダグダになっちまってよ、なんつうの、こう、もう好きにしてチョウダイ状態なんだよね。

その頃には俺も興がのってねえ。言うなよマスター、だって、咥えて転がしてやるだろう? そうすっとさ、柔らかい太ももが絶妙な力加減で顔を締め付けてるわ、ひっきりなしに声を上げるわで…あれは絶対誘ってるって。

そこで悟浄さんのとっときの登場さ。これがまたいいオイルでねえ。たいていの娘ならすーぐトロトロになっちまう逸品なんだぜ。
なに、催隠剤? へへ、ほんのちょっとな。

何でそんなの持ち歩いてるのかって? 
マスター、あれだよ、悟浄さんフェミニストだからさ、女の子を悦ばすためには労力は惜しまないわけ。
女の子だって千差万別なんだぜ? ノリがイイコすなわち、感じやすいとは限らないって事さ。

だけどよ、さすがの悟浄さんも、男相手ってのはこれが初めてなわけさ。
いくら相手があんなガキンチョだって言ってもな。だから慎重にもなるわな。

こう、たっぷり手のひらにすくって、指に絡めてな、これがまたいい尻なんだ。真っ白でふっくらしててさ。
それをちょいとこう開いてやって、そっと指を押し当ててな。…乗り出すなよマスター。ちなみにそこも綺麗なピンクだぜ。
ほんと…写真でも撮っときゃよかったな、へへ。

それで、ちょいと力を込めるとな、悟空のヤツさすがにビクッとしたが、驚いたねえ、たいした抵抗なく飲み込むのよ。
2本目まではまるで抵抗なしだ。それどころか、包み込むみたいに絡み付いてきてよう…中は熱くて、物凄く気持ちいいのさ。

ちょっと指を動かしてみたらさ、あっあっ…て、絶え入るような声を出してよ、膝をすり合わせようとしやがんの。
もちろんそんなの許してやんねえのよ。だって、また立ち上がってきたカワイイのも、耳まで真っ赤に染めて喘ぐイイ顔も見えなくなるじゃん?

そうしたらよ、悟空のヤツ、さすがに変だと思ったんだろうな。
何をするのかって言うからさ、洗ってやってるって言ったんだよ。間違っちゃいないだろ?

そしたら…なんで三蔵も八戒も、そんなところばっかり洗いたがるんだって…こうだぜ?

今までのことで三蔵が悟空を仕込んでいたのは分かってたけどさ、それにちゃっかり八戒までが便乗してるとは、さすがの悟浄さんも気付かなかったねえ。
そりゃ、確かに三蔵の留守に、悟空の世話をするとか何とか言って、食い物をしこたま持って遊びに言っているのは知ってたけどよ、そのお返しに、もっと美味しいものを頂きつつあるなんてまったく知らなかったな。
そんでさあ、俺もなんかこう、ムラムラと対抗心がわいてきたのよ。

今、俺様の前に無防備に体を開いてるのは、三蔵と八戒の手中の珠なんだぜ? 
それも見たところ、まだ完遂までは行ってない。

これを先に頂いてやったらどうよ?

ま…もちろんそんな気持ちばっかでこんな場面に行き当たったわけじゃねえがね。
俺だって悟空のことは昔から目を付けてたんだぜ。そう…可愛いもんなあ、やつぁ。

3本目の指も、多少きつかったが、何とか入る。行ける、と思ったね。

だけどよ、さすがに痛かったらしくてさ、悟空のヤツ嫌がりだしたのよ。
もう帰るって…冗談じゃねえよ。悟浄さんの暴れん坊どうしてくれるんだい?

でも、暴力でどうこうってのは、俺様の肌に合わねえ。
宥めすかしてあちこち舐めてやって、濃厚なキスをかましてやったら、やっと従順になったのよ、小猿ちゃん。
そうこうしているうちに、薬も効いてきたらしくてな、息が上がってきて、目も潤んでな、普段の猿面からは想像もつかないような、ソーゼツな色っぽさなのよ。

そんな様子で俺の首っ玉にしがみついてさ、熱いってすすり泣くんだぜ?

俺は思わず両手を合わせたね。頂きますってなもんさ。

白い足を抱え上げてさ、のしかかったら悟空のヤツ、ちょっと怯えたような顔をしてよ、それがまたそそるんだよなあ…思わずちょっと乱暴になっちまったな。

さすがに俺の暴れん坊はちょっと悟空には荷が勝ちすぎたらしくてな、ちょっぴり泣かせちまったけど…お互いいい目を見たと思うぜ、へへへ。

そりゃあさ、あんな寺の朴念仁や、一見優しげなSよりは、俺みたいに場数をこなしてるヤツが最初の味を覚えさせてやるのが適任ってもんだろう?

ああん? 俺は優しいよ? 好きな子には特にね。

最初こそちょっと焦っちまったが、あとは悟空の息が整うのを待ってさ、最初は緩やかに、次第に激しく、セオリーどおりだあね。
悟空も、俺を受け入れてからも何回もイッたんだから、そりゃ気持ちよかったんだろ?

こう、抱きしめると、柔らかくて小っこい体がうねるのよ。
悟空の中は熱くて、俺に絡み付いてくるみたいだし、思わず入れただけで果てちまいそうになるほど気持ちよかったぜ? 
それをやっとこさ、辛抱してさ、こう、攻め立ててやるとさ、嗚咽を上げながら俺の背中に爪を立てるのよ。それがまた、気持ちよくてねえ。思わず3つもしちゃった。へへへ。
柔軟な体でさ、もう、俺のなすがままだぜ?

3回目のころには、うわ言みたいに俺の名前を呼んでさ、気持ちいいってうめくのよ。
三蔵よりずっと…って、あいつぁ指しか与えてやってねえもんな。そりゃ俺様の暴れん坊には適うまい? 
やつぁもしかして、自分のお宝に自信がねえのかもな。へっへ。

でもよう、三蔵のヤツ、出かける前になにか猿と約束して行ったらしいんだ…もしかしたら、いよいよ最後まで進むつもりだったんじゃねえかな。本当に、頃合だったからねえ。
危ないところだったね。すれすれで掻っ攫ってやった。

きっと八戒のヤツは、悟空が全部教え込まれた時点で美味しく頂こうとでも思っていたんだろうよ。
そういうやつだよ、あいつぁ。

なに、…それで悟空は今どうしているのかって?

さすがにちょっとやりすぎで、立てなくなっちまってさ、しょうがねえから抱っこでさっきうちに置いてきたよ。

酷い? しょうがねえだろ、見てるとまたやりたくなっちまうんだから。
馬並みの悟浄さんだって、多少は心遣いするのさ。

案じるこたぁねえや。明日の朝には八戒も帰ってくる。その頃までには、アイツのことだ、復活するだろ。

さあ…俺はちょいと旅にでも出ることにするよ。もちろん、悟空も抱いて連れて行くぜ。
三蔵と八戒に見つかると煩いし、一度あの味を覚えたら、そう簡単には手放せねえって。
それともさ、悟空にはうんと口止めしておいて、これからもずっとここでこっそり、可愛がってやるのも手かなあ。
それなら、あいつらのすまし顔を、あかんべえしながら見てられるよな。

うそうそ。冗談だよ。そんなおっかない真似ができるかい。
奴ら今日のことが分かったら、マジギレするのに決まってる。俺だって逆の立場なら、腹が立つもんなあ。

……なに? マスター冗談はよせよ。あいつら、今日は絶対帰ってこないって。
そうでなければ、こんな危ない橋を渡るかい。

え? 何、後ろ? またまたあ、あいつらがこんな話聞いたら、俺なんて命がいくつあっても足りやしねえって。
なにせ鬼畜坊主と隠れSだぜ? こんな話聞いたら、俺っち穴だらけだっつーの。
おいおい、マスター、おふざけが過ぎるっての。なに逃げ出そうとしてんのよ。

ん? なんか今、聞き覚えのある笑い声がしたような気がしたけど…まさかな。

またまたぁ、マスター冗談きついって。
なに、早く謝っちまえって? だからよう、あいつら今日はまだ帰ってこないんだって。
八戒は帰ってもこんなところへは絶対来ないし、三蔵なら、猿のヤツがテレパシーでも使えねえ限り、呼び戻せるわけがねえっての。

でも、三蔵に知らせてやりたいなあ、あんたの可愛がってた小猿、この悟浄様が頂いたってね。そりゃあイイ味だったぜって。
悟空もアンアン言って喜んでたし、これからは俺が仕込んでやってもいいよってさ。
思い出したらまた武者震いが出てきたねえ。それじゃもう帰ってもうもう1発………………。
ゴリ? ゴリって…えへへへ、まさかね。
覚悟って…いやあそんな、悪い冗談だよ。誰が鬼畜生臭坊主の真似しやがってるんだよ。


へ………、あの、その、暴力反た…!
(銃声数発のち静寂)





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