理由(わけ)





「……………。」

「三蔵、どうしたんです? 悟空が三蔵が冷たいって拗ねて…。おや?」

「*******。」

「背中に染みが…。見せてごらんなさい。これ、血じゃないですか。どれどれ。」

「###!」

「なに凄んでるんです。往生際の悪い…。ははあ、これは爪あとですか?」

「………ιιι。」

「しかしこれはまた縦横無尽に…。これなんか抉れちゃってますよ。よっぽど激しいんですねえ。」

「……##≠≠##!」

「しかもこのわき腹…、凄い青痣ですねえ。」

「!!!」

「あ、そう、そんなに痛い? もしかすると骨までいっちゃってますねえ。こりゃあ、悟空に見せられないわけだ。」

「……………!」

「はいはい、分かってますよ。悟空には言いません。…だけど、それじゃあこの先思いやられますねえ。」

「####!」

「へーえ、そうですか。ところで三蔵、悟空とお風呂に入ったことあります?」

「###???」

「あ、ないんだ。まあ、保父さんの特権ですからねえ。ふふふ♪」

「〜〜〜〜〜〜!!」

「だってね、カラダを洗ってあげるでしょ。そうするとね、水滴が肌の上でパチンってはじけるんですよ。完璧なドーム型でプルプルって♪ もうね、真珠を纏ったみたいにキレイですよ♪」

「****!!!!」

「それでね、落ち着きがないから、湯船に浸かって200数えなさいって言うんです。数字が苦手なんでしょうかね。200は悟空には大変みたいで。」

「######!」

「150あたりで必ず、僕の顔色を窺うんですが、そのころにはほっぺがりんご色でね。」

「!!!!!」

「目がうるうるしてて、唇なんてさくらんぼみたいに真っ赤で。それで汗ばんだ顔を伏せ加減にして上目遣いで僕の方を見てね、恐る恐る掛ける声のたどたどしくて愛らしいことってば♪」

「#@≠Λ〆〆〆×∞∞∞♂##!!!!」

「…ツバが飛びますよ、三蔵。僕? 僕は楽しく鑑賞するだけですよ。なんたって優しい保父さんですから。」

「〜〜〜〜〜〜………。」

「まあ、それもこれも、そんな背中じゃ当分おあずけですねえ。悟空を悲しませたくないんでしょ。」

「……………。」

「…うーん、…縛っちゃいますか♪」

「#####!」

「はいはいはい、分かってますよ。やっと手に入れたいとし子ですもんねえ。」

「@@@@@@@!!!」

「だって、その傷が治りきるまで、悟空の肌を諦めるなんてできますか?」

「………〜〜〜。」

「何、縛るったって、悟空の怪力さえ封じればいいんです。虐めるわけじゃありません。もっとも…。」

「?」

「…虐めてみたい気分にもさせられますけどね、悟空には♪」

「#####!!!」

「うふ。両手を封じて、泣くまでくすぐって、…泣いてもくすぐって…。どうです?」

「〃〃〃〃〃〃……。」

「三蔵、よだれよだれ。じゃ、まあ、二人の閨でのことは、二人で解決してくださいね。」





「………。」

「あ、数珠新調したんですね、三蔵。」

「!!!!!」

「何びくついてるんです。今日は背中痛くないんですか? あ、ははん。」

「ιιιιι。」

「この無用に長い数珠。今日悟空が目を泣き腫らしてうっとりしていたのは、これのおかげですか。」

「ιιιι!!!!」

「悟空の手に擦り傷があって、縄にしてはヘンだと思ったんですよね〜♪」

「######!!!」

「え? 僕? 僕は縛らせるなんてそんな変態じみた真似しませんよ♪」

「〜〜〜〜〜!」

「そうだなあ、どっちかって言うと、縛る方かなあ。目隠しもセットでね♪」

「……………。」

「まあ、いい思いしたようじゃないですか。お風呂でしっぽりも近いですかね。」

「××××××。」

「ふふ。また一つ貸し…ですね。」

「…………!!」




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